ユーチューブにアップしたうちのアグア(オキナインコ)とポップ(ウロコインコ)のフリーフライト動画に
「中型インコもフリーフライトを行うために、猛禽のように減量をするんですか?」
という質問のコメントが入った。
フリーフライトと減量がどう関係があるのか?と、質問の意図が分からず検索してみると、鷹匠と鷹の関係は餌のみで繋がっているため、鷹が常に空腹でいるように減量させると書いてある。
つまり鷹は飼い主と一緒にいると餌が食べれるから逃げないだけらしい。
(私には重要でないので大まかに読んだだけで真偽未確認・詳細不明)
猛禽類の詳しい生態を知らないが、生来単独で行動するようにプログラムされているから、それが飼い主と鷹を結ぶ唯一のメソッドと思われる。


梅の木で遊ぶアグアとポップ

これに対し、もともとつがいや群れで行動するインコは餌だけで飼い主と繋がるような現金な関係ではない。
フリーフライトの時に限らず、どこにいようが普段からスキンシップを好み、好奇心も旺盛でいっしょに遊びたがる。
決して空腹のときだけではない。


“外で放しても逃げない鳥” を作る手法としては、徹底的に空腹にして餌で釣るだけのメソッドでも可能と思われる。
実際にバードショーで使われているインコが極端な空腹を強いられてパフォーマンスをしているビデオを見たことがある。
サーカスの動物のように決まったルーティーンをきびきび動かすには効果的なのは間違いないが、トレーナーのもとに飛んで行ったインコたちが飢えたように餌を争っている姿がなんとも痛々しかった。

インコは嫌でも飼い主に従うしかないという関係はで、私が理想とする”スポーツフライト” = インコとアウトドアを楽しむフリーフライトとは程遠くなる。


それに、もし飛んで行った先にお腹いっぱいに食べれるごちそうがあったら、またあのケチで不愛想で、一方的に命令するだけの飼い主の許に帰ろうと思うだろうか?

もし私がインコや鳩に体重が落ちるまで食事制限を強いたら、むしろ今の関係性にひびが入りると思うし、もとより可哀そうできない。

その上、見た目で明らかに痩せすぎていると鷹やハヤブサの標的とされやすく、実際に襲われたときは栄養不足と筋肉が足らない体で逃げ切るのが難しくなるだろう。
つまりデメリットしか思いつかない。

どんな訓練でも多少空腹気味の時にご褒美として食べ物をやれば効果的ではあるが、インコのような懐っこい鳥との関係性を保つのが餌だけというのはやはり悲しく、またもったいない。

海辺でフリーフライト中のオキナインコ

ただし、うちのウロコインコのポップは外で遊んだ後ケージに戻りたがらないことが多い。
その時は多少空腹にしておいて餌で釣って中に入れた方が、無理やり掴んで押し込むよりはいいので、都合で朝少しだけ外に放してやりたい時などに、先に外で遊ばせて、ケージに戻ってそのまま朝ごはんにすることもある。


これも、もしがつがつするほど空腹にさせていると、逆にポップは外へ連れ出してもケージから出て遊ぼうとしないだろう。

したがって、

「中型インコはフリーフライトを行うために、減量をするんですか?」

という質問への答えは、

「いいえ」。

まとめると、フリーフライトに関係なく各種トレーニングには多少の空腹は効果的だけど減量はやりすぎ。

減量メソッドで、一度外で飛んでケージに帰って餌を食べるように徹底的にルーティーン化できたら、飼い主のことが好きでなくともバードショー程度のフライトは可能。

しかし満腹の時は懐かないような鳥を育てても楽しくない。
うちのインコは満腹で外に出してもそのまま逃げて帰らないことはない。

となる。


追記: この頃暑いので、時間がある日は朝アグアとポップを連れ出す。

今朝早く、2羽が私の肩に乗っていたが、アグアだけが何も言わずにさっと飛び立った。

危険な時や遊びたい時はポップや私に分かるようなサインの声を上げながら飛ぶ。

すぐに見えなくなり、そこら辺をぐるっと周って帰ってくると思ったがなかなか帰って来ない。

しっかり者のアグアだから大丈夫だろうと思ったが呼んでも返事がなく、私の肩でポップも心配そうに呼び始めた。

カラスがあちこちにいたので鷹は大丈夫だろうと思ったが、いつもは呼べばリアクションをするアグアが音沙汰がないのがだんだん心配になってきた。

※鷹はカラスを敬遠し、近付くとカラスが騒ぎ思うように動けない

結局少し歩いてみると向こうの方でアグアは草の実を夢中で食べていた。

インコは草に生った青い実を、乾燥した粟や稗の日ではないくらい喜ぶ。

そこで呼ぶと返事をしてすぐに飛んできた。 2020/08/21


関連ページ 

インコのフリーフライト解説


中型インコのフリーフライト動画


短時間の外遊びを携帯で撮った動画。いつものごとく、アグア(オキナインコ)はちゃんと帰ってくるが、ポップ(ウロコインコ)は気ままに振る舞う。

オキナインコとウロコインコが一緒に飛び立つが、帰ってきたのはオキナインコだけ。

なかなか帰って来ないウロコインコのポップを探しに行くオキナインコのアグア

オキナインコのアグアとウロコインコのポップ